心筋炎の種類について

心筋炎は、心臓の筋肉(心筋)に発生した炎症です。心筋炎にはいろいろなタイプがあり、急性心筋炎、劇症型心筋炎、慢性心筋炎、巨細胞性心筋炎などの種類に分けられます。種類によって、治療方法は違います。

急性心筋炎

一番多くみられるのが急性心筋炎です。急性心筋炎の主な症状は、かぜ症状(悪寒、発熱、頭痛、筋肉痛、咽頭痛、全身倦怠感など)や、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢などの胃腸炎に類似した消化器症状が先行します。それに続き、数時間から数日の経過で、心症状が出現します。生命にかかわる不整脈や心不全が突然起こることもあるため、医師の慎重な観察下で治療を受ける必要があります。

劇症型心筋炎

致死的心筋炎としての劇症型心筋炎は約1世紀前のFiedlerによる記載にさかのぼるのです。本症は一般的に「血行動態の破綻を急激に来たし,致死的経過をとる急性心筋炎」と定義されています。

巨細胞性心筋炎

巨細胞性心筋炎は多数の多核巨細胞が出現する致死的心筋炎です。劇症型心筋炎の臨床病型をとることが多いが、一部には慢性不顕性に発症し、拡張型心筋症に類似した臨床経過をとる場合もあるのです。

好酸球性心筋炎

好酸球性心筋炎は心筋に浸潤した好酸球の顆粒中に含まれる好酸球カチオン性蛋白や主要塩基性蛋白(majorbasicprotein:MBP)などの細胞毒性物質により生じるといわれています。発熱,咽頭痛,咳などの先行するかぜ様症状が約2/3の症例に認められます。その後、数時間から数日後に胸痛、呼吸困難、動悸などの心症状が出現します。

慢性心筋炎

慢性心筋炎はヨーロッパにおいて疾患単位として認知されているが、アメリカでは否定的な見解が多い。一方、我が国では臨床例や剖検例において慢性心筋炎と診断せざるを得ない症例が報告されています。

小児心筋炎

海外データによると、小児心筋炎は小児例剖検の1.8%に該当し、うち57%は突然死である。また,小児の致死性心筋炎の頻度は10万人中0.46人との報告があります。